ロボット支援下大腸がん手術

ロボット支援下大腸がん手術

外科では大腸がん(限局性)に対する根治手術として、ロボット支援システム「ダヴィンチ Xi」による手術を行なっています。

大腸がんの低侵襲ロボット支援手術

「ダヴィンチ」サージカルシステムは、高画質で立体的な3Dハイビジョンシステムの手術画像と、人間の手の動きを正確に再現する装置です。こうした特長により、術者は鮮明な画像の下、精緻な手術を行うことができます。ダヴィンチを利用することで、ロボット支援下での大腸がん手術には、開腹手術に比べ以下のような利点があります。

・正確な切除
・出血の抑制
・合併症のリスク低減、傷口の感染リスクの低減
・入院期間の短縮
・より早い回復と日常活動への復帰

大腸がんとは

大腸がんとは、大腸(結腸、直腸)に発生するがんです。大腸がんの多くは「腺腫」という良性の腫瘍が悪性化して発生します。腺腫の多くは「ポリープ」という内腔に盛り上がった形をしています。悪性化しそうな腺腫を大腸内視鏡で発見した場合、その時点で切除すれば大腸がんを予防できます。大腸がんの一部は「腺腫」の時期を経ないで、正常な粘膜からいきなり発生してくることもあります。
内視鏡で切除できないがんは手術での切除が必要となります。

大腸がんの症状

初期はほぼ症状はありません。進行すると症状を認めます。

【主な症状】
「血便、便通異常(便秘や下痢)、腹痛、腹部膨満、貧血」などの症状を認めます。
血便は直腸がんやS状結腸がんの症状として頻度が高いです。ただ、痔の症状に似ていますので要注意です。便に混じった微量の血液を検出する便潜血検査は、早期発見のために健康診断でも広く行われています。

大腸がんの治療

内視鏡治療、手術治療、化学療法、放射線療法などがあり、進行度(ステージ)に応じて治療方法は決定します。早期で発見された場合は内視鏡治療が可能です。手術治療には開腹手術、腹腔鏡手術、ロボット手術があります。
当院では大腸がん全般の治療を行なっております。進行度、患者さま背景に応じて開腹手術、腹腔鏡手術、ロボット手術の適応を決定しています。進行下部直腸がんに関しては、術前化学療法後の腹腔鏡手術やロボット手術も行なっております。外科のみでなく、消化器内科、腫瘍内科、放射線科と協力して術前後の化学療法、緩和ケアも含め集学的治療も行っております。