耳鼻咽喉科

耳鼻咽喉科の紹介

副鼻腔の手術においても豊富な経験と最新の技術・知識を備え、安全性を高めた精度の高い治療をおこなっています。

耳鼻咽喉科は、聴覚、嗅覚、アレルギー、口腔、咽頭の疾患のほか、発声や嚥下機能、めまいや、平衡覚、顔面神経の疾患、頸部の腫瘍などを幅広く診療する診療科です。
地域の診療所など近隣医療機関との連携も重視しており、所沢、狭山など県西部、多摩北部地域から手術や入院加療が必要な急性疾患の方を積極的に受けて入れています。
常勤1名体制のため、頭頸部腫瘍手術への対応は限定されますが、主に鼻、副鼻腔、咽喉頭領域を中心とした手術をおこなっています。今後も順次手術対応疾患を拡大していく予定です。

当科の特徴

現在副鼻腔炎の手術は内視鏡手術が主流ですが、当科では術後性上顎嚢胞や前頭洞嚢胞など従来経口的あるいは皮膚切開で行われていた病変に対しても原則内視鏡下で手術を行っています(EMMM法、拡大前頭洞手術など)。

難治性の好酸球性副鼻腔炎が近年増加しています。不十分な手術では治療効果が得にくいため、治療効果を最大限得るためには徹底した隔壁の除去と単洞化が必要であり、精度の高い手術手技が欠かせません。術者はこれまでパイロットや職業潜水士に対する副鼻腔手術も多く手掛けてきており、豊富な経験と手術ナビゲーション装置やマイクロデブリッダーなどの先進設備のもとで、安全性を高めて精度の高い治療をおこなっています。そのうえでも再発する難治例に対しては抗体薬治療(デュピルマブ)など各種治療選択肢を用意しています。過去に手術や投薬を受けたものの症状の再発でお困りの方もぜひご相談ください。

好酸球性副鼻腔炎は厚生労働省の指定難病に分類されており、疾患が一定の条件を満たし自治体から認定を受けられた患者さんは、医療費の公費助成を受けることができます。当院は厚労省難病指定医療機関であり好酸球性副鼻腔炎の難病指定医が常勤しているため、すでに認定を受けている方は公費助成が受けられるほか、検査結果に基づいて新規申請のための診断書の作成にも対応しています。
重症のアレルギー性鼻炎に対しても治療の選択肢が増えており、舌下免疫療法や抗体療法、選択的後鼻神経切断術など手術治療などニーズに応じた適切な選択肢を提示いたします。
頭頸部癌(咽頭がん、喉頭がんなど)の診断においては、NBI内視鏡や超音波検査を使用し早期癌や前癌病変を含め早期発見に努めています。悪性腫瘍と診断され治療が必要な方は防衛医科大学校病院など連携しているがん治療施設にご紹介しています。

末梢性顔面神経麻痺(Bell麻痺、Hunt症候群)に対しては、院内でENoG検査などによる電気生理学的評価をおこなっており、その結果を踏まえて急性期から慢性期までリハビリテーション科と密に連携して院内で一貫した診断治療をおこなえる体制を整えています。
突発性難聴など急性感音難聴に対しても、入院および外来において、点滴または内服による急性期治療や、ステロイド鼓室内投与などの救済治療をおこなっています。これら急性感音難聴の一部には外リンパ瘻など特定の原因を有する例が含まれていることもあり、治療機会を逸することがないよう慎重に鑑別を進めながら診断から治療までおこなっています。

当科では耳鼻咽喉科の各種疾患に対して入院、外来治療に対応しています。
上記以外にも耳鼻咽喉科疾患の症状で悩まれている方はまずはお気軽にご相談ください。

医師紹介

  • 耳鼻咽喉科部長
    上出 大介(かみで だいすけ)
    出身大学 防衛医科大学校卒
    資格 医学博士
    日本耳鼻咽喉科学会専門医, 指導医, 補聴器相談医
    日本気管食道科学会専門医
    日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
    補聴器適合判定医師
    難病指定医
    身体障害者福祉法15条指定医
    臨床研修指導医
    緩和ケア研修会修了
    所属学会 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
    日本鼻科学会
    日本頭頸部癌学会
    日本気管食道科学会  等
    上出 大介